事業計画を活かす上で最も重要なこと
事業計画の理解と価値
事業を開始したり、融資や補助金等の申込をする際に事業計画を作成することがあります。
事業計画作成の支援があったり、作成のセミナーが多くありますが、参加したことがある方で事業計画について理解ができている、と思っている方はどれだけいるでしょうか。
簡単に作れるものではないと思うので、時間をかけて事業計画を作成したと想像しています。
その事業計画をしっかりと活かしていくことを考えていきませんか。
何となく事業計画はあった方がいいだろう、と思っている方がいると思いますが、あった方が確実にいいです。
融資を受けるために作成をすることがありますが、そのためだけではなく、経営をしていくにあたりいいということです。
しかし、事業計画をどのように活かしていいのか分からない状態になっていないでしょうか。
計画のための事前事業予測
事業計画を活かすにあたり、まず、事業計画とは何かを理解しておくことが重要です。
それは、事業の目標に対して、具体的な戦略を立案し、行動することを決めることだと思っています。
では、具体的な戦略を立案し、行動するためには、どのようにすればいいのか、という疑問が出ます。
そのためには、事前事業予測をすることが重要です。
事前事業予測とは、"計画前"において、現状推移していくとどのような数値状態になっていくのかを精度が高い内容で把握することと考えています。
ということは「現状」を把握する必要があり、どのように「推移」していくかを想定するための情報や動向を把握する必要があります。
「精度が高い」とは、将来のその時点になった時になっている状態に最も近い状態を指します。
「現状」を把握し、「精度が高い」想定で「推移」を数値化することであると考えています。
事業計画を活かす再予測と継続
事前事業予測ができたら、その内容からどのような経営をしていくことで事業目標に辿り着けるのか、具体的な事業計画を立てます。
その上で、事業計画を実施することにより実績が積み上がることになり、実績と計画を比較・分析したことにより再度事業予測をすることが最も重要です。
よって、「現状」把握+事業計画に対し、再度「精度が高い」想定で「推移」を数値化することであると言えるでしょう。
なお、数値化とは、いわゆる会社全体やセグメント・エリア・店舗別の変動損益、および資金繰りの将来3年間の月次の数値と捉えていくと良いでしょう。
特に実質残高で把握する資金繰り予測が最重要です。
事業計画と事業予測を常に繰り返すことにより、経営にとって基盤が盤石になります。
事業計画と事業予測は定期的に見直すのではなく、経営は動いているので計画や予測を常に変化・更新(アップデート)していくべきものと考えています。
ご自身の会社で事業計画と事業予測が作成されていない場合は、融資の時や創業時だけではなく、作成と活用をすることでより安心して成長していける会社にしていませんか。